【コロナとボルダリング】クライミングジムの営業再開に向けた感染予防指針

公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会(以下、JMSCA)は5月27日、全国に出されていた緊急事態宣言の解除を受けて、「クライミングジムの営業再開に向けた感染予防指針」(スポーツクライミング医科学委員会からの提言)を発表した。

ジムスタッフとしてこの指針をしっかり留意して、皆さまがまたボルダリングを心から楽しめるようにしていきたいと思います

目次

1. はじめに

全国に出されていた緊急事態宣言が解除となり、今後は段階的に社会経済の活動レベルを引き上げていくこととなる。それにあたり、感染拡大を予防するための「新しい生活様式」の定着や、業種ごとに策定される感染拡大予防ガイドライン等の実践が重要となる。5月14日付でスポーツ庁より発表された『社会体育施設再開に向けた感染拡大予防ガイドライン』にも、「特に中央競技団体が、必要に応じ、同ガイドラインを参考に、特性に応じた各競技別ガイドラインの作成に取り組むことが求められます」と記載されている。これらを踏まえ、【クライミングジムの営業再開に向けた感染予防指針】についてスポーツクライミング医科学委員会からの提言を記す。
尚、本提言は営業再開を積極的に推奨するものではなく、医学的視点に基づいて感染リスクを低減させるための提案であり、感染の完全防止を保証するものではない。運用にあたっては施設管理者の責任のもと実行すること。

2. 感染対策を講じる上でのスポーツクライミングの特性

感染拡大予防の主要策として、「三つの密を避ける」ことが求められている。

  1. 換気の悪い密閉空間:多くのクライミングジムは内壁の大部分がクライミングウォールからなり、換気のための窓や扉が十分ではない施設がある。また地下テナントで営業を行う施設もあり、やはり換気の課題がある。
  2. 人の密集:緊急事態宣言のため活動を自粛していたクライマーも多く、営業再開後は多くのクライマーがジムを訪れることが予想される。特に都市部においてはキャパシティーオーバーになりかねない。
  3. 人と人との密接場面:クライミングジムにおいてはクライマー同士、クライマーとジムスタッフ、ジムスタッフ同士での密接が起こり得る。

3. 受付での対応

施設管理者は利用者に対し、感染拡大防止のために遵守すべき事項を示し、協力を求める必要がある。

  1. 以下の事項に該当する場合は自主的に利用を見合わせること。
    • 発熱、咳などの症状がある場合
    • 家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる場合
  2. マスクを持参させること。
  3. こまめな手洗い、アルコール等による手指消毒を実施すること。
  4. 他のクライマー、ジムスタッフ等との距離(可能であれば2m以上)を確保すること(障がい者の誘導や介助を行う場合を除く)。
  5. 大きな声での会話、応援、グータッチを控えること。
  6. 飲料物は蓋付きのものを準備すること。
  7. その他、施設管理者が定めた遵守事項に従うこと。
  8. 施設利用後2週間以内に新型コロナウイルス感染症を発症した場合は、施設管理者に速やかに報告すること。

以前このブログでも伝えたことがありますが、ボーリングなどのスポーツと違い、初めての人でも応援したり、一緒に登ったりできるところが魅力のボルダリングですが、この状況では致し方ありません。

4. 受付時の具体的対策

  1. ジム入口や受付窓口には手指消毒剤を設置すること。
  2. 受付時に検温を行い、37.5度以上であった場合は利用を控えるよう促すこと(※)。
    ※体温計は接触感染や消毒の手間の観点から非接触型の体温計が望ましい。
  3. 受付窓口には、アクリル板や透明ビニールカーテン等での遮蔽を考慮すること。
  4. 受付の順番待ちで密集しないよう、足元に目印を設置すること。
  5. マスクを持参していないクライマーに対し、購入できるよう準備すること。
  6. インターネットや電子決済を活用し、受付での書面の記入や現金の授受を避ける試みを行うこと。
  7. 現金の授受の際は、トレイを介して行うこと。
  8. ジム内が密になるおそれがある場合は、利用時間の制限や入場制限、Web予約制による利用者管理等を考慮すること。

5. 施設管理者が準備・対策すべき事項

  1. 手洗い場所
    1. 手洗い場所には石鹸(ポンプ式が望ましい)を用意すること。
    2. 「手洗いは30秒以上」等の掲示をすること。
    3. 手洗い後に手を拭くためのペーパータオル(使い捨て)を用意すること(※)。
      ※布タオルやジェットタオルは使用しない。
  2. 更衣室、休憩スペース、トイレ
    更衣室や休憩スペース、トイレは、競技エリア以上に感染のリスクが高いことに留意する必要がある。
    1. 更衣室における密を避けるために、一度に入室する利用者の数を制限する等の措置を講じること。
    2. 休憩スペースでは対面で食事や会話をしないようにすること。
    3. 更衣室内、休憩スペース、トイレで不特定多数の利用者が触れるもの(ドアノブ、ロッカーの取手、テーブル、イス、水洗トイレのレバー等)についてはこまめに消毒すること。
  3. 用具の管理
    クライミングジムにおいては、通常チョーク、シューズ、ハーネス、ロープ等の貸出を行っているが、シューズ以外の貸出は原則行わないこと。貸出を行う場合は、利用者を特定できる工夫をするとともに、貸出前後に消毒を行うこと。
  4. 設備・環境の管理
    1. 換気多くのクライミング施設は屋内であり、換気のための窓や扉が十分でないことが想定される。定期的に窓を開け、外気を取り入れること(1時間に1回10分程度)が基本である が、困難な場合は業務用空気清浄機の導入を考慮する必要がある。
    2. ホールドの消毒の是非
      新型コロナウイルス感染症の感染様式のうち接触感染が占める割合は少なくない。不特定多数のクライマーが繰り返し触れるホールドにはウイルスが付着している可能性がある。一方で、乾燥した物体の表面でのウイルスの生存は安定しないとの見解もある。また、ホールドをその都度消毒することは現実的に難しい。ホールドの消毒を積極的に支持する根拠はなく、各クライマーの手洗い、手指消毒の徹底が優先事項である。
    3. ボルダリング壁の区画化
      クライマー同士の密接を防ぐために壁を区画化し、その境界をテープで明確にすること。各区画の課題にトライできるクライマーは1人とすること。
    4. ルートや課題の配慮
      隣接するラインが近くなりすぎないようセットすること。
    5. イベント・コンペ
      多くのクライマーが密集するようなイベント、コンペは当面の間自粛すること。
  5. 清掃・消毒
    クライミングジム内にはチョークの粉塵が浮遊し、マットや床に堆積する。掃除機での清掃やモップ、雑巾での水拭きを定期的に行い、チョークの堆積を最小限にとどめることが望ましい。終業後には市販されている界面活性剤含有の洗浄剤や漂白剤を用いて清掃することが求められる。不特定多数の利用者が触れるものについては2-Ⅲのとおりである。
  6. ゴミの廃棄施設内に設置するゴミ箱は蓋付きのものを準備すること。ゴミの収集にあたってはマスクおよび手袋の着用が必須であり、作業後には手洗いや手指消毒が必要である。
  7. ジムスタッフの管理
    1. スタッフの体調を把握し(検温や体調チェックリストの作成)し、熱や咳などの症状がある場合は出勤を自粛させること。
    2. スタッフには常にマスクを着用させること。

ジムスタッフとしての行動が大切です。

課題やジムの掃除、ゴミ、自分の管理など出来る事はしていきましょう

6. クライマーに準備・対策してもらうべき事項

  1. 自身の体調を把握し、熱や咳などの症状がある場合は活動を自粛すること。
  2. マスクは原則常に着用すること(※)。
    ※マスクを頻繁に着脱する行為およびマスクの放置が感染の契機となる可能性があるため、マスク着用の状態を維持することが望ましい。ただし、呼吸困難や熱中症、その他身体への影響が現に起こっている場合はこの限りではない。
  3. 登っている、マット前で待機している、休憩している、いずれの状況においても周囲の人となるべく距離(可能であれば2m以上)をあけること(障がい者の誘導や介助を行う場合を除く)。
  4. 入店時、活動開始前、休憩前後、飲食前後、トイレ利用後、退店時等、こまめに手洗い、手指消毒を行うこと(※)。
    ※感染予防のためのアルコール消毒は濃度70%以上が推奨されている(米国疾病管理予防センターでは60%以上を推奨)。液体チョークにはアルコールが含まれており、十分な検証はできていないものの抗ウイルス効果が期待される。また、粉チョークと比較し飛散の低減にも繋がる。
  5. チョーク、ロープ、タオル、飲料物等は共有しないこと(※)。
    ※リードクライミングにおいてロープを共有する場合は、ロープを咥える行為を避けること。
  6. 飲料物は蓋付きのものを準備すること。また飲み口を直接手で触れないよう注意すること(※)。
    ※熱中症および脱水には十分留意し、水分摂取に関しては無理な制限をしないようさらなる注意を払うこと。
  7. 施設内での食事を控えること。

7. その他の留意事項

施設利用者あるいはジムスタッフに感染が発生した際は、地域の生活圏における自治体の衛生部局(保健所など)に報告し対応を仰ぐこと。

まだクライミングジムでのクラスターや発生は全国でもないですが、第2波としていつなってもおかしくありません。

もし発生したとしてもそのクライミングジムが非難を浴びるようなことはないですが、出来得る全ての対策はしていきましょう

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